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SAURUS > エッセイ > 藤元裕二 > ビデオエッセイ GT・三年目の種子島
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宮崎県都城市在住
藤元 裕二
ESSAY: Yuji Fujimoto


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梅雨前の不安定な気圧配置による天候の悪化で風が強い中、三年目の種子島に降り立った。
船長はいつもの人懐っこい笑顔で迎えてくれるが・・・
出船してみると風裏しか釣りになりそうにない。この状況では一級のポイントではキャストすることすらままならないだろう。

そんな私の気持ちを察してか、「少しなら釣りになるから行ってみる?でも波高いよ」判断は私にゆだねられた。

ほかのメンバーはまだGTをキャッチしていない3人だ。
「行きましょう」私は答えていた。ぜひ初GTをキャッチしてもらいたい。

また、私自身3年目の種子島のポテンシャルを確認しておきたかった。

おそらく今回は一泊二日の日程でたった4時間ほどしか釣りはできないだろう。
ポイントは種子島南沖。ロケットセンタがかすかに見えるほど沖である。やはり波は高いが、まだ潮が流れていないのでキャストできないほどではない。

早速GTチャレンジ二回目の吉野氏のポッパーを巨大な影が襲った。初ファイトにしては落ち着いてファイトできている。ポッパーを丸呑みしていたためか5分ほどで浮いてきた。
これが大きくて47キロ。初GTがスーパーサイズだ。
もう一人の矢野氏もキャスト再開後一発で出た。いよいよ潮が動き出したようだ。悪戦苦闘しながらもキャッチしたのは34キロ。これまたデカイ!



時間も迫ってきて私に少しあせりが・・・。
ウネリが大きく軽量級のトビポップはどうしても水面から飛び出してしまう。GTを魅了する高浮力がこの状況下ではデメリットになっているようだ。

現状を打破するために、うねりの中のみを横切るようにスイミングさせる作戦に変更。
どの道この波ではサーフェースのアピールは期待できないので、浮力を生かした動きで誘ってみたのだ。
よりタイトにポイントにキャストすることが要求されるが、波もウネリのみに変わってきて幾分キャストしやすくなってきた。

キャストを繰り返すと、水中で激しくウォブリングするトビポップの後ろにいぶし銀の巨体が翻る。

「ついた!」

ウネリの中での出来事なのでシルエットでしっかり確認できた。次のウネリで細かいトゥイッチを加えると水飛沫を上げてポッパーを襲った。これも乗らず、それでも後ろについてきていたので水中でロングジャークを入れると「バンッ!」
ついにロッドを絞り込む。ちょいとでかそうだがGTポッピング86のパワーでグイグイ寄せてくる。
水面を割って出てきたのは32キロ。決して満足のいくサイズではなかったが・・・。


船長と二人三脚で開拓した3年目の種子島。
GTがいまだに高活性でいてくれたこと、岩元キャプテンが変わらずにこの海と向き合っていてくれていることを確認できただけでも収穫があった。

感謝、感謝である。


藤元 裕二





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