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SAURUS > 釣行レポート > #04 それぞれの北海道釣行 2007秋 ~ 北海道へ行ってきた。
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実は北海道遠征は今回が始めて。
自分の中で、できる遠征とできない遠征の境界線があり、これまで行けるとわかると次から普通に遠征してしまうので金銭面と日程の面から、北海道と海外は行けない所だと自分に言い聞かせ封印してきたのだが、今回の遠征で北海道の封印が解かれてしまった。

イトウやネィティブレインボーなど狙ってみたい対象魚は山ほどいる。サクラマスフリークの自分としては洞爺湖のサクラマスも狙ってみたいし、支笏湖のモンスターブラウンも狙ってみたい。来年以降、北海道遠征が当たり前になり金銭面でピンチに陥るのは目に見えている。今回は10日間の日程で前半は旅行気分で忠類川にてサケ・マス。後半はザウルス軍団と道東河川でアメマスを狙うスケジュールだ。


今年の忠類川は前半カラフトマスが好調だったようだが自分が釣行した時期はカラフトマスのピークが一段落し、サケの遡上も時期尚早で魚影はイマイチだった。

先週までの好調さを物語るように河原の至る所に産卵を終えたカラフトマスの死骸が転がっている。生きた魚の魚影は薄く渇水の影響か深みに魚が貯まっており、それを狙って釣り人が深みに張り付いている。渇水と人的プレッシャーのせいなのか瀬に差している固体は少なく、いない所ではまったく魚影すら確認できない状態でコンディションはあまりよくない。

忠類川は2日間の日程(実質的には1日)で挑んだ。初めての忠類川ということもあり下流から順に下見がてら探りを入れていく。人が多く中々ポイントに入ることができなかったがそれでも2日間で数匹のサケ・カラフトマスをゲットすることができた。これといって大きな魚は出なかったが低活性のナーバスな魚に対してクイックトゥイッチングはここでも有効だった。現代のハイプレッシャーな本流域では実に有効なのでぜひマスターしておきたいテクニックだ。(クイックトゥイッチングに関してはザウルス・オリジナルDVD Vol.2をご覧下さい)

ロッドは新トラウトスピンの76プロトを使用した。76というと86のショート版というイメージを持つがこの76はただのショート版ではなく、76の長さで専用設計されており86とはまた違った仕上がりだ。サオを持った第一印象は細さの割にシャキッとしており03ペルフェの76にどことなく似ているように感じた。実際に魚を掛けてみると細いブランクながらもアクションがパラボリックなので力の配分が全体にうまく分散し80cmクラスのサケがヒットしても不安はなかった。

サオが深く曲がる分ロッドのカーブの頂点が手元にきてランディングの際も力が少なくすむ。そのためランディングが楽に感じるし、取り込んだ後疲れない。ロッド自体にクッション性があるのでバレにくく、ラインブレイクもしにくい。また過去のザウルスロッドとは違うカーボンを使用しているのでしなやかで適度な反発力がパラボリックアクションのダヨンダヨンとした欠点を補っている感じだ。バットに補強されたボロンが強靭なバットパワーを生み出し想定外の大物も反発力で寄せることができる。新トラウトスピンシリーズはロッドがしっかりロッドとしての働きをしてくれるように仕上がったと思う。実際に忠類川でラインブレイクは一度もなかった。

今まで自分の中で76という長さは出番の少ないロッドであったが2008年から76はサクラマス狙いの際、中規模河川用のメインロッドにする予定だ。ルアーは北東北のカラフトマスで活躍してくれたCDレックス7cmとCDレックス・スーパーシンキング6cmが今回も大活躍だった。CDレックス+クイックトゥイッチングはまさに無敵のコンビ!!他のルアーも使おうと思ったがCDレックスが釣り方にうまく合っていたので他のルアーにローテーションすることなく終日CDレックスで過ごしてしまった。サケ・マス有効利用調査に参加される方はCDレックスをお忘れなく!


忠類川付近に釣行されたらぜひ立ち寄りたい施設がある。標津町にある「サーモン科学館」だ。日本に生息する様々なサケ・マス類が飼育されておりトラウトマン必見!!レイクトラウトやミヤベイワナなど珍しい魚も見ることができる。釣りばかりでひんしゅくをかった際、自分も楽しめ家族も楽しめる逃げ場となるだろう。ここで道東にしか生息しない魚を発見した。「オショロコマ」だ。

北海道の釣り人にとってオショロコマは小さくて数も多くいて雑魚扱いの魚らしい。しかし本州のトラウトマンにとっては珍しいトラウトで(管釣でもあまりみかけない)北海道に行ったならば一度は釣ってみたいターゲットの一つだ。

ファイト、サイズともにヤマメやイワナには劣るが魚体の美しさはピカイチ。雑誌等で調べてみると釣り方は簡単でお気に入りのルアーを投げて巻くだけ。1キャスト1ヒットも珍しくないらしい。今回初めて行った知床河川にて数匹のオショロコマに出会うことができたのだが、噂どおりルアーに素直に反応してくれて愛らしい魚だった。

ロッドはTS50ULS-Tを使用したがオショロコマにターゲットを絞るならTS46EULSに2ポンドライン、管釣ルアー(プリラバタフィー)の組み合わせが面白いかも知れない。泊まった民宿では知床ドリーバーデンの噂も聞くことができた。またニジマスの勝手な放流によってオショロコマが追いやられてしまった渓もあるらしい。

オショロコマだけを狙いに北海道に来るのは辛いが忠類川等、知床方面に来た際ついでにこのネイティブトラウトを軽く狙ってみるのも悪くないと思う。


知床方面での釣りを終え西村さんと合流のため一路、苫小牧を目指す。道中、後日ザウルス軍団で攻める予定の川を通りがかった。何気に車を止め橋の上から覗いてみた。魚が無数にいる。「北海道にもウグイがたくさんいるな~」。軽い気持ちで眺めていたがウグイにしてはでかすぎる。目を凝らしてよく見るとドット模様が見える。「アメマスだ!」無数にいてウグイだと思っていた魚の正体はアメマスだった。サイズも30cmクラスから70cmオーバーのわけのわからないサイズまでいてまさに養鱒場状態!!移動の途中で時間があまり無いが小一時間だけ釣りをすることにした。

「これだけいるんだから1匹くらい釣れるでしょ」。と思ったがまったく釣れない。ルアーが流れてくると群れ全体で避けてしまう。色々なルアーローテーションの末苦し紛れのプリラによるイクラパターンで1匹だけ50cmオーバーのアメマスをゲットすることができたがここでタイムアップ。魚がいるのは確認できたが「ほんとにこの魚達が口を使うの?」と不安が・・・。

しかしこの不安は一瞬で吹き飛ぶことになる。翌日訪れる同地で、本州ではありえないラストパラダイスが待っていようとはこの時点で知る由もなかった・・・。

(2007年)

ザウルス R&D スタッフ 粕谷 直行




Angler Photoアングラー ザウルス R&D スタッフ 粕谷 直行
トラウトのみに狙いを絞るエンスージアスト。中学生時代には小遣いを貯め、ザウルスのトラウトスピンとステラを購入。2時間以上の長距離もいとわずチャリンコで各河川に出没。豊富な情報量、情熱と行動力で日々、ビッグトラウトを追いかける。






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