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SAURUS > 釣行レポート > #12 中国地方河川のビッグトラウト「レインボー」
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私の住む中国地方には、その美しさを日本に誇れる清流がある。

この川は中国山地を源流として瀬戸内海に流れ込んでいる。しかし付近にある、ヤマメの生息する河川とはわずかな距離と位置関係だが、全く異文化ともいえる生態系を見せる。
この川には、アマゴが生息してサツキの咲く季節にはサツキマスが遡上する。そして私にとってもう一つ重要なターゲットがこの川に生息するのだ。最近この川で良型が出るようになった「ニジマス」がその正体。

上流域ではアマゴを狙う釣り師が多くて混雑しているが、私はこの時期、人の多いエリアを避けて中流域をメインに釣行している。中流域にはほとんど釣り師の姿は見当たらない。そしてなんと言っても、強烈なファイター「ニジマス」が狙えるのだ。こうして、ニジマスを狙って好きなポイントに必ずといっていいほど入ることが出来るのである。

今回入ったポイントは、200mほどの間にガンガン瀬やトロ瀬が連続する最高のエリアだ。チョイスは絶対実績のCDレックス 7cm。スナッギーなポイントに強烈に走るファイターが狙い。タックルはベイトキャスター。当然リーダーを結束してシステムラインで臨む。
釣りはじめてすぐ、重い当たりがCDレックスを襲う!
ガンガン瀬のなか、強烈にトルクフルな当たりだ。実はこれ、この川名物、激流のニゴイなのである。信じられないほどの強い流れに入ってくる。何度、この当たりがニジマスだったら・・・と思ったことか。

長い瀬を丁寧に釣り下りながらキャストを繰り返す。
長い瀬も残り3分の一ほどになった。ここからが瀬の中の本命のスポットだ。ワンキャストごとに気合が高まり、集中力が増してゆく。今か、今かとキャストを繰り返していると、「コツン!」 「アッッ!」ミスバイトだ。ニジマスはそのファイトに相反して当たりが小さいことが多い。

少しポイントを休ませ同じコースを流すが反応が無い。
「しっかり針は触ってないから、来てもいいんだけど・・・。」
「駄目かな?」あきらめムードが漂う中、同じコースですこしレンジを変えて流してみることにする。

「コツツ!ゴン!」重くロッドが絞り込まれた!
重量感の有る生命反応が手元に伝わる。

「よし!喰った!」一発合わせを入れて魚の様子を見る。
「よし!ニゴイじゃないぞ・・・。」本命であると確信した。
下流にはまだ瀬が続き、大岩も沈んでいる。そこに走られたらキャッチするのは難しい。

ベイトタックルのパワーで魚のパワーを最小限に抑える。すると、下流にいけないと思った魚はいきなり上流に走り出した!「ビーン!」糸鳴りが響く。
「ドッパーン!」次の瞬間、銀色の魚体が飛んだ!
「ニジマスだ!」瀬の中を縦横無尽に走り回るニジマスのパワフルな引きに思わずヒヤリとする。サイドプレッシャーをかけて魚に負荷を与える。存分にファイトを楽しみながらベイトタックルのパワーに魚が負けてきた。もうジャンプする余力は残っていない。

ネットを手にする。最終段階に入った。水面に浮いたニジマスをいっきにすくい上げて勝負が付いた。
ジャスト45cmのプリプリのニジマスだ。爽快なファイト、本流のスプリンターだ。有難う、最高の出会いに感謝します。

こうして見事なニジマスを手にしたのだが、まだまだでかいニジマスが沢山生息している。この川では年々釣れるニジマスのサイズが大きくなっている。狙いは更なるビッグワン。
今年も、この川へ足を伸ばす。まだまだ、知られていない山陰、中国地方の本流。
サクラマス、サツキマス、レインボーに、ヤマメ、アマゴ。尽きないターゲットを思い今日も清流のことで頭が一杯だ。



この懐の深い流れがさらに繋がってゆくことをいつまでも願いながら、新しく届いた2008トラウトスピン・ベイトキャスターを手にしている。

もう次の釣行を思い、心は清流に飛んでいる。
有難う美しき日本の清流、そしてビッグレインボー!

(2008年 春)

ザウルス・アソシエイト 東郷 英基




Angler Photoアングラー ザウルス・アソシエイト 東郷 英基
ビッグトラウトのフィールド開拓が進む西日本地区のベイトキャスター。仕事の関係でサンデー釣行ながら10余年に亘り実績を積み上げてきた。生涯初めてのサクラマスをレックス・ミディアムディープでキャッチ。その運命の出会い以来、日野川のサクラマスをメインに山陽、山陰地域でビッグトラウトに情熱を注ぐ。






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