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SAURUS > 釣行レポート > #06 それぞれの北海道釣行 2007秋 ~ 心を満たす感触
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「お先です。後は宜しくお願いします。」足早に会社を出て羽田に向かう。

残暑が厳しい東京を飛び立ち、すっかり秋の装いになった北海道の地に降りた。前回、初夏の釣行は土日のみのショートステイだった。今回は夏休みをずらしにずらして1週間の時間がある。明日は則さん達と合流してイトウの川を攻める予定だが、生憎の雨で水位もだんだん上がってきている。



「お前が来るといつも雨だよ」
そう言うのは札幌在住の金野氏。

バリバリのベイトキャスターでいつも暖かく釣行を共にしてくれる大切な友人の一人だ。
僅かな期待を胸に川へ向かうが雨は強くなっていく一方だった。
午前三時現地到着、早速ビールで乾杯し眠りにつく。翌朝川を見て回るが、釣りになるのは、おそらく早くて明日、それでも濁りは取りきれないだろうと判断する。下見を終えてDC氏が待っているいつものベースキャンプ地へ向かう。

既に設営を終えたテントからは空高く煙突が飛び出している。いつものスタイルで私達はチライハウスと呼んでいる。タイミングよく則さん達も到着。道東で良い釣りをしてきたようで特にヒデさんのテンションは高い。早速、皆で作戦会議をするがこの濁りと増水だ。
となれば“アル中ハイマー”が揃ったこのメンバーである。とるべき行動は一つ。ただし、この「メンバー」に私は含まれておりません(笑)
金野氏がこの日のために用意してくれた極上の焼肉とアルコールを消費しながら長い夜はふけていった。




翌朝、各ポイントを見て回るがまだ厳しい様子だ。この日も釣りを諦める。

次の日ヒデさんとポイントを回る。
水色はまだ濁っているが何処でイトウが出てもおかしくは無い状況まで回復している。
ヒデさんは丹念にキャストを繰り返している。イトウは間違いなくいるはず、だが反応は無い。おそらく底べったりに張りついていてプラグを見つけられていないような気がした。水量が多く、流れも速いため、いつもはアップで攻めるポイントだが今日は勝手が違うようである。

作戦を変更してダウンで派手目のジャークを繰り返す。
プラグは定番、ニューシートプス13.5cmのピンクバックオレンジベリー。アピール重視でイトウにプラグを見つけてもらうまで投げ続けようと思った。

10投ほどキャストしただろうか、表層まで食い上げてきたのは80オーバーのイトウである。水量が多いのも手伝って良い引きだ。いつもなら川岸にずりあげるのだが今日は足場が高くそれはできない。友人の持つランディングネットにゆっくり誘導する。
よしと思った瞬間ネットにフックがからまりイトウは反転して流れにきえていった。
写真が撮れなかったのは残念だが自分の作戦が的中した事と久々のトルクフルなイトウの引きが私の中で蘇り心は満たされていた。



その後ポイント移動を繰り返し支流との合流地点でキャストを繰り返す。
「追ってきた!」後ろでヒデさんが叫ぶ。数分後ヒデさんの目の前で水飛翔が上がる。ニューシートプス13.5cmのチャートカラーに食ってきたのは70クラスのイトウ。落ち着いてラインを送り込み無事ランディング成功。気合の入った我々はキャストを繰り返す。

2、3分後またもヒデさんのクイックトゥイッチン71がしなる。グッと腰を落としてトルクフルな引きに耐えている背中から緊張が伝わってくる。流芯から離れないイトウが何度目かの引き込みの末プラグがすっぽぬけてきた。残念、針掛かりが浅かったようだ。気を取り直してキャストを繰り返しやが、その後、川は沈黙を守ったままだった。 翌朝、皆で川に立つが何の反応も無い。
若干の濁りは残っているものの申し分のない条件なのだが、女神は中々微笑んでくれなかった。

迎えた夕マズメ、水量も落ち着き最高のタイミングのはず。前回と同じパターンである。派手目のジャークで誘うが反応は無い。作戦を変えてアップストリームで流芯を外れずゆっくり誘えるようにシートプスに鉛を張り、微かなアタリも逃さないようにラインスラックも極力出さないようにじっくり誘う。

空が一段暗くなった頃、微かなアタリ。思い切り合わせを入れる。
「喰ったー!」流れも重くクイックトゥイッチン71に心地よい引きが伝わってくる。今回は写真を残したいと思いじっくり丁寧に寄せる。上流の川岸にずり上げるとサイズは75cmだが苦労しただけに嬉しい1匹である。

その後、森下氏に良型のイトウがヒットしたが惜しくもばらしてしまった。原因は恐らく酒である。(笑)
しかしこの男、5分後にはしっかり70クラスのイトウを手にしていた。流石である。



結果的に各人が2、3本の中型サイズで終わってしまった釣行だったが、仲間のイトウを見つめる暖かい眼差しに私自身も心が満たされていった。
とても優しく、とても厳しい川。そんな川を仲間も素晴らしいと讃えてくれる。こんなに幸せなことはない。帰りの道中、則さんが言う。
「みてごらん、すっかり山の木々も色づいてきたね」

目の前の魚しか見えていなかった私を北海道の自然が広く包み込んでくれるような気がした。
有難う、北海道の大地よ。また来年必ずこの地に立つと誓い、フェリーに乗り込んだ。

(2007年)

ザウルス・アソシエイト 岩井 淳利




Angler Photoアングラー ザウルス・アソシエイト 岩井 淳利
デカいイトウを釣るために週末だけの北海道釣行をくり返す情熱のベイトキャスター。客観的な状況分析と何事も譲らない強いこだわりでビッグトラウトだけを狙い続ける。「納得のいく、たった1尾だけでいい」と言い切る生粋のイトウ釣り師。東京ロッド&ガンクラブ所属。






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