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SAURUS > 釣行レポート > #42 BLACK FIN 94サーフ考察・西湘のイカパターン
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8月中盤から10月終わりにかけて茅ヶ崎市・平塚市のサーフではイカが接岸し、それを捕食しにシーバスも接岸する。
1年を通してサーフゲームでは最もアツイ季節と言っても過言ではなく、今となっては湘南サーフのイカパターンは地元のアングラーでは知らない者はいないというほどのメジャーパターン。

しかし数年前まではイカパターンと言えば大磯町以西の西湘サーフが一大メッカであった。
それが2007年辺りからだったと思うが西湘のイカパターンでの釣果というものが全く耳に入ってこなくなった。
僕自身もこの時期になると様子は見に行くのだが釣果はさっぱりでイカも見かけないどころかシーバスアングラーの姿もまず見かけないほどの絶不調ぶりだった。


湘南でのイカパターンは毎年味わっているので今年は西湘でのイカパターンを再考してみようと挑んでみています。

湘南でも西湘でも接岸するのは20~30cmのアカイカ。(ケンサキキカの地方名ではない)
恐らく産卵絡みでの南下しての求餌接岸だと思うのだが夜になるとイカが岸近くの浅場までやって来てシーバスに追い詰められて波打ち際に打ちあがる。
打ち上げられたイカは『キューキュー』と鳴き我々アングラーに近くにシーバスが居ることを教えてくれる。

体の柔らかいイカとは言えそれなりの大きさのイカ。
当然それを喰っているシーバスも良いサイズのものが多くブリブリに太っているのが特徴だ。

このイカパターンで90cm以上の超大物を狙い打ちをしようとするならば湘南エリアでは8月中盤~9月頭のイカ接岸の第1陣を狙うのが僕の中のセオリー。
では西湘エリアのイカパターンの超大物を狙い打ちしようとした時のベストタイミングは?

残念ながら僕の中では西湘エリアのイカパターンで釣れるシーバスではまだ90cmを超えたことはない。
基本的に超大物のタイミングは多分湘南と変わらないと思う。
しかし西湘ではもう1回超大型のピークがあるのではないかと僕自身の経験から睨んでいる。


聞かなくなった西湘のイカパターンでのシーバスゲーム。
もう既に昔話になってしまったのか?それとも情報が出てこないだけなのか?
10月下旬の他のパターンが始まるまでは調査してみようと思っている。

9月30日
台風が通り過ぎはしたが小笠原には既に次の台風が控えている状況。
海はまだうねりがあり波足が長くかなり釣りはしにくい。
ニューシートプス135mmの圧倒的飛距離をもってしても波打ち際でラインを弄ばれてしまいなかなかルアーがコントロールできない。
かろうじて波の影響の少ない場所を探して足を止めて打ってみる。
イカパターンでは波打ち際、波が崩れる位置の直ぐ後ろの波裏と呼ばれる地点でのヒットが圧倒的に多い。
波足が長いと一番美味しいヒットゾーンが荒れてしまっている為ロングキャストが必須になってくる。
色々ルアーローテーションを繰り返し狙ってみたが、開始1時間でようやくヒットしたのは50cmあるなしのみ。


10月7日
連日のように日本列島に迫った台風も通り過ぎ海も落ち着きを取り戻したので西湘に車を走らせる。
潮止まりからの上げ始めと朝マズメが重なるタイミングでの釣行。
世の中的には3連休にも関わらず砂浜にはアングラーの姿は見当たらない。
このエリアはハズレなのだろうか? 一抹の不安を抱えつつもランガンを開始。

今現在は特に流れの変化を感じられないが砂ベースのサーフの中に一箇所だけ幅5mほどの砂利エリア。
流れによってここに砂利が集められたのか、はたまたココの砂だけ流されて砂利が残ったのか。
どちらにせよ周囲と比べ何かしら流れに変化が起こる場所なのであろう。

広いサーフの中の確かな変化。
この場所で粘る価値ありとみてその周囲を少しずつ角度を変えて朝マズメを待ってみる。
夜とは言え広大な海に砂浜からフルキャストしていると本当に気持ちが良い。
僕のデジカメでは性能不足で写すことは出来ないが空一面を星が覆いまさに満天といった感じ。

空を見上げていると後方足元から『プシュー  キュー キュー』と鳴き声。



イカが打ち上げられてきた。これはチャンスだ。
波裏までスロー気味にルアーを引いてきて引き波の抵抗を感じるようになったらそこでリトリーブをストップ。
引き波に乗せて波裏のシーバスにしっかりとルアーを見せるようにすること数キャスト。

送り込んだニューシートプス115mmを引っ手繰るようなバイト!
しかしファイトが始まる前にフックアウト。上手くフッキングしなかったのだろう。

波裏の引き波中でのストップではルアーが暴れすぎてしまってシーバスも上手くバイト出来なかったのかもしれない。
今度は引き波に合わせてロッドを倒しルアーを送り込んでやりルアーの動きを控えめにしてみる。
ガツン!という至福の感触がブラックフィンに伝わりそれに応えるように渾身のアワセを入れてやる!
波裏と至近距離からのファイトなので大きさ以上に力強いファイトを堪能できる。


67cm。狙っている大物には全然及ばないが美しい魚体に思わず見とれてしまう。


10月8日
この日も出勤前に西湘サーフを散策してみる。
イカはまだ打ち上がっていないようだ。湘南エリアでも同じだが必ずしもシーバスが釣れる日にイカが打ちあがるわけではない。
打ち上がっていないまでも海の中ではイカが接岸しているだろうし、それを求めてシーバスも回遊しているはず。
そう自分に言い聞かせることが他のエリアと比べてシーバスの数の少ない激戦区湘南・西湘の釣りでは必要になってくる。

まずは前日のエリアから様子をみるがあまりにも海が静かすぎて雰囲気がない。
もう少し波っ気が欲しいので15分ほど歩いて周囲と比べて気持ち水深が浅く僅かだが波立ちの良い場所に移動してみる。
やはりここにもイカの姿は見えない。
全体的に前日と比べて海も穏やかなのでシャロートプスの赤イワシで攻めてみる。
人間の目から見て色形がなんとなくイカに似ているってだけなのだがイカパターンの時は結構気に入っている。
海が穏やかなのでシーバスが、よりルアーを観察するかな~って考えてのことである。

実際には人間に見えている状態と同じように魚が見えているわけではない。
しかしクリアー系のルアーカラーというのは他のジャンルの色に比べて魚がスレにくいと思う。
現行ザウルスルアーでのクリアー系でこの日手元にあるのはニューシートプス135のクリアーイエローとシャロートプスの赤イワシのみ。
海が穏やかなのでシーバスもバイトのタイミングが掴みにくいだろうと考え、スレにくいカラーなら何度か目の前をルアーが通過する内に口を使うこともあるだろうとの判断。

この日の潮周りだと朝マズメと潮止まりが重なってしまう為に朝マズメ前の潮止まりの直前が最大の時合いになるだろうと読んでいた。
もう直ぐ4時になろうとする時、波裏で引き波に合わせてルアーにストップを入れてやるとゴン!と快心の感触!

首降りのストロークがそれなりの良型であることを伝えてくれる。
ウェイト、パワー、スピードどれをとっても申し分ないグッドファイト。
シーバスと対話をするようにそのパワフルそのものの引きを堪能させてもらい、少し大きな波を選んでサーフにランディング。


サイズは81cmとランカーではあるものの目指しているサイズとは一回り小さい。
しかし自分の中でチャレンジとして立った西湘サーフでは十分嬉しいサイズ。魚体も傷一つないグッドプロポーションだ。
海に戻っていく姿を見送ると潮も止まりかけていたのでこの魚との出会いに感謝してこの日は納竿とした。


まだまだ目指す超大物パターンを掴めてはいない。
しかしこれからの楽しみと僅かではあるが手応えも感じた。今シーズンの次の狙いの大物パターンまでの間は引き続き通って色々試してみたいと思っている。
また何か掴めたらこの場を借りてご報告したと思います。






タックルデータ

Rod ... 

SAURU BLACK FIN 9.4

Reel ... 

DAIWA ブランジーノ3000

Line ... 

G-SOUL WX-8 20LB

Wear ... 

Anglers Design


(2012年 10月)
久保田 剛之




Angler Photoアングラー 久保田 剛之
シーバスに狙いを定めて15年以上、豊富な実釣経験により蓄積された知識とデータを駆使して激戦区の湘南エリアをメインフィールドとして活動。fimoの凄腕トーナメントでは月間優勝の常連という偉業継続中の知る人ぞ知る敏腕アングラー。ニューブラックフィン・シリーズの開発キャスターとして2012年2月、ついに地元湘南で念願のメーターオーバーのシーバスをキャッチ。今後のさらなる活躍が期待される目を離せない存在。






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