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SAURUS > 釣行レポート > #44 山陰パピヨン釣行
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7月、自宅に細くて、平らなブラウニーが届いた。
ブラウニー・パピヨンだ。
それからパピヨンを持って川に行ったのはひと月後のこと。
私は逸る気持ちを押さえパピヨンをラインに結び谷を降りてゆく。
その日のファーストヒットは15cmほどのヤマメだった。

最初の一匹はやはり特別なもので、いつも以上に感謝の気持ちでいっぱいになる。
今回の釣行はパピヨンオンリーと決め釣り上がってゆく。
魚の反応は良いがサイズが上がらない。
その後アマゴが生息する谷に入るがこちらも同様。
サイズが上がらない。
色々な流れの中を、アップ、クロス、ダウンキャストでパピヨンを投げ続け暑い一日が終わった。

ここでパピヨンについて少し話したいと思う。
今回使用したタックルは TS60LS-T、ライン4Lb、
ルアーはブラウニー・パピヨンの6.8cmと4.8cm。
川の状況は例年に無く渇水。
連日猛暑が続くタフコンディション。
メインに6.8cmのパピヨンを使用。
最初の印象は、沈下スピードが早く驚きのレンジキープ力。
流れの中でもバランスを崩すことなく引くことができる。
6.8cmのパピヨンはすごく使いやすく感じた。
4.8cmのパピヨンはウエイトが軽い分ラインが流れに取られると、スーッと流されてしまう事が有り、ラインコントロールが必要となる。
そのため、浅い場所や、トロ瀬をアップで狙う。

または、ダウンで連続トゥイッチン・ピンスポットのトゥイッチンで狙うのが有効だろう。
トゥイッチング時はロッドの角度でレンジを変え、トップからボトムまで幅広く探ることが出来る。
6.8cmはもちろん4.8cmと同じ使い方も出来るが是非、流れの中で使っていただきたい。
例えば流れが片側の岸にぶつかり、その流れにより浸蝕された岩盤や流れの中の大岩など、魚がブレイクやストラクチャーにタイトに着いている時、パピヨンの特徴、沈下スピードとレンジキープ力が威力を発揮する。
アップキャストでブレイクやストラクチャーぎりぎりにキャスト、一気にボトムまで沈めてゆくのだ。
パピヨンはフォール中にもゆらゆらとアクションするので気が抜けない。
実際にフォール中にヒットしたこともあった。
ボトムまで入ったら流れに乗せ、パピヨンを跳ね上げるように動かす。
ロッドを立て、1・2度アクションを入れるとキラキラ、ユラユラ、モゾモゾと誘ってくれる。
誘いの間隔はその時の状況で変えてゆくのだが、リトリーブについては、跳ね上げた時のラインスラッグを取るのがメインで、無駄にラインを巻き取らないように注意する。
流れが速く水深がある場所のアップキャストではパピヨン6.8cmは無敵だ。

9月の終わり、私は再びパピヨンをラインに結び川に入った。
今年は全国的に渇水気味のようだが、この山陰地方も例外ではなくどこの河川もコンディション的にはイマイチな感じだった。
今回はパピヨンで尺ヤマメをキャッチすることが目標。
以前よりも水位が下がり、良型が動く状況ではなく、苦戦が予想される。
案の定、魚の反応は悪く、20cm以下の魚でもなかなか口を使わない。
一瞬反応するがすぐに帰ってゆく。

そんな中20cmほどのヤマメがヒット。
そのヤマメはサビの入った個体だった。
気温は高いが川の中はすでに秋のようだ。
私は水深があり、少しでも流れが速い場所を集中的に攻めてゆくことにした。
三つ目の大場所。
岩盤に流れがぶつかるその岩盤のブレイクギリギリにキャスト。
パピヨンを流れに乗せて狙うが反応がなく、サイズを落として4.8cmに変え、上流に回り込み、ダウンのトゥイッチングで狙う。
パピヨンの下に大きな魚影が見えたが、すぐに川底に帰っていった。
その後2度と姿を現す事が無かった大ヤマメ。
悔しい。
予想はしていたがかなり厳しい状況だ。
その後いくつかの大場所に行くが、工事が多く思うように川に入れない。
そのため他の川に移動。
そこでも超一級ポイントは工事中。他は渇水でどうもピンとこない。
再び川を変え、やっとイメージ通りの場所に入ることが出来た。
予想以上に厳しい状況なので、いつも以上にボトムの流れ(喰い流れ)にルアーを同調させなければ魚は口を使わない。
集中してアップキャスト。
川底のブレイクに沿ってパピヨンを流す。
ロッドでパピヨンを跳ね上げるようにアクション。その間隔も少しゆっくり取った。
キラキラ・ユラユラ・キラキラユラユラ・・・
グンッ!
ロッドが絞り込まれた。
ヒット!
そのパワーは明らかに良型。
ネットに収まったのはうっすらと婚姻色に身をまとった、かなりスリムな32cmのヤマメ。
この魚を最後に今年のトラウト釣行は終りを告げた。

今回は渇水の中の釣行だったが、来年は水量の多い3・4月の最盛期にパピヨンを使って釣行を重ねてみたい。
その先には必ず新たな出会いや発見があるだろう。

(2012年 12月)
ザウルス・アソシエイト/東郷 英基




Angler Photoアングラー ザウルス・アソシエイト 東郷 英基
ビッグトラウトのフィールド開拓が進む西日本地区のベイトキャスター。仕事の関係でサンデー釣行ながら10余年に亘り実績を積み上げてきた。生涯初 めてのサクラマスをレックス・ミディアムディープでキャッチ。その運命の出会い以来、日野川のサクラマスをメインに山陽、山陰地域でビッグトラウトに情熱 を注ぐ。






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