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SAURUS > 開発記 > #03 フリック50開発記 (5)
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僕はすでにテストするプロトかボツになったので最後尾で他社のルアーを使いプロトとの比較をすることに。
沢に入り一つ目のポイントに差し掛かると先頭を遡行していた粕谷君が「釣れたよ~」とヤマメをキャッチして下ってきました。
プロトでの初ヒット。

「やったなー粕谷!」とヤマメを見てみると「えっ?これ尺超えてない?」
粕谷君「そうですか~?」と、サイズを確認すると32cm!

プロトフリックの初ヒットが尺ヤマメ!出だしにしてはかなり出来過ぎだ。

粕谷君にルアーの感想を聞いてみると1~2投で掛かったからまだわからない。とのこと。
そんなこんなと話してると今度はK君が同じポイントでまた尺クラスをヒットさせた!今度は痛恨のバラしだったがK君曰く前回のプロトより格段によくなっています!特にキャスト性能がヤバイです!レンジも下がりました!

K君の3号プロトのリップ設定は粕谷君の2号プロトと同じだがキャストコントロールしやすいようにやや後方重心に。2号プロトのウエイト位置は前回のプロトと同じだけど1gほど重くしてあった。

もちろんリップは前回とは違う形状で水噛みを良くしてある。
僕の狙い通り前回プロトよりかなりいい感じになってるようでした。
尺ヤマメの連続ヒットで二人とも本気モードのスイッチが入り次々とヤマメをヒットさせていました。

僕はというと最後尾で他社のルアーでは全く釣れる気がしない(笑)



でも気分は物凄くよかった。



でしょうね!!

だって僕が作ったミノーで先行二人が次から次にヤマメをヒットさせているんだから!
途中から僕は釣りをするのをやめて二人が使っているプロトの動きの確認をすることにしました。
じっくり二つのプロトを観察している内にあることに気が付いたんです。
3号プロトだとチェイスのみのシチュエーションでも2号プロトだとヒットに持ち込める。
違いは何かと言うと「レンジ」です。

2号プロトの方が同じナイロンライン、太さで比べた場合明らかにレンジが深い。これを決定付けるシチュエーションがありました。
まず3号プロトで3~4回引いてみても全く反応しないのにそのあと2号プロトで全く同じコースを通してみると、なんと3匹もチェイスしてきたんです!しかも先頭は尺ヤマメ!

さすが粕谷君。すかさず食わせのアクションを入れて見事ヒット!本日2本目の尺ヤマメ。
これで2号プロトでフリックを進めて行くことに決定しました。
3号プロトのキャスタビリティも捨てがたいのですが、あくまでもデカヤマメハンティングミノーなのでそのポイントにいるデカイやつを誘い出せるレンジは絶対です。



その他にもすごい現象が起きています。



その他にも!?

絶対ルアーが見えてないスリットから突然ヤマメが飛び出してくるんです。
それが一回だけじゃないのです!ルアーから出ている波動?がいいのでしょうか?これはイマイチわかりません。でも明らかに誘っています。

とりあえずこの2号プロトを基本に微調整を繰り返し出来上がったのがフリック50です。

最終プロトでは岩手県の三上さんが40cmヤマメを見事ヒットさせました。
フリック初期プロトの制作再開のきっかけをくれたのが三上さんです。いろんな情報や率直な意見など大変参考になりました。有り難うございます。

また、粕谷君も昨シーズン後半プロトで39cmのヤマメをキャッチしています。
一切の妥協のない厳しい要望とテスト釣行でのゆるぎない実績は流石です。フリックはある意味 “粕谷スペシャル” です。
彼は今シーズンヤマメだけでなく数本のサクラマスをフリック50でキャッチしています。







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