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SAURUS > ケーススタディ & フィールドトライアル > Vol.1 [Field Trial] 夏の渓流の攻め方
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ザウルス・アソシエイト  佐々木 肇Vol bottom line
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夏の渓流の攻め方




7月18日(月)の早朝、日本中が沸いた!!
そう、なでしこJapanがアメリカに競り勝ちワールドカップで初優勝をはたした。
まさに奇跡!! そして私にも小さな奇跡が起こった!!


その日は釣友の阿部元彦と(仲良し凸凹コンビ)久しぶりの釣りである。
狙いは良型ヤマメ!!
ワールドカップを観戦した為、入渓点に着いたのが午前9時を回っていた。
天気は快晴で朝から気温は25℃を超え蝉は鳴き肌がジリジリと痛い、予想最高気温は
35℃! いくら山の中とはいえ、30℃を超えるに違いない。
それに加えて6月後半の大雨からまとまった雨が降っていない。
そのため、川は渇水し水温が朝の時点で17℃もあった、コンディションは最悪に近い!
しかし、一回勝負の釣行レポートで「すみません・ボウズでした」だけは二人で避けなければ成らない。そして今朝なでしこJapanのガンバリを観た二人、我々も続こうとテンションが高く、尺ヤマメは出なくても25cmアップは4・5本?は出さなくてはと話をしていた。


その渓流は林道に川から簡単に上がれない為、入渓点に戻って来るのに約6時間かかる。
持ち物は飲料水・軽食は必需品!後、熊さんがよく出没するので鈴・ふえ・爆竹を持って準備万全!!使用するタックルは私がロッド・旧ザウルスのトリュートエリア48トゥイッチン、リール・CERTATE FINESS CUSTOM 2004、ライン・サンヨーナイロンGT-R TROUT EDITION イエローマーク4lb、ルアー・Ty-rex7cmとSuper Sinking5cm!
阿部がロッド・旧ザウルスのボロントラウトスピン48トゥイッチン、リール・カーディナル33、ライン・サンヨーナイロン GT-R TROUT EDITION イエローマーク 5lb、
(この時期は蜘蛛の巣が多いので、5lbが良いかも?蜘蛛の巣で簡単に切れるので注意)
ルアー・Ty-rex5cmと7cm!
私がTy-rexブルーバック・阿部がTy-rexワカサギをセットしてスタートした。


目ぼしいポイントを交互に交代しながら釣り上がって行く(完全アップストリーム)!!
最初の堰堤までに二人でヤマメを2本づつ釣ったが全て20cm以下、しかしいつもと変わらぬキレイなヤマメが1年ぶりに顔を出してくれた。
堰堤下ではいつもイワナの反応が良い、ポジションを右岸寄りにとってアップクロスにキャスト、小刻みにトゥイッチング!わざとロッドを寝かせてラインを流れに乗せる。こうする事でアップ、アップクロスでもルアーのトレースラインに変化が付く。案の定ルアーの向きが少し変化した時に尺イワナがバイトして来た。ヤマメも良いサイズが居ると思うがスレているのか?良いサイズはいつもイワナだけ?!


最初の堰堤を超えると小さなプールが有る。今年はプールの真ん中に流木が倒れていてキャストが難しそうに思えた?その小さな隙間に阿部のキャストがビシバシ決まり1キャスト、1ヒットで20~23cmのヤマメが4本出て来た(サイズが伸びない)!!私はプールの流れ込みを攻めたがこちらのヤマメはルアーを見て逃げて行ってしまった。あれ?周りを見ると足跡が沢山!数日前にやられた様だ、それに流れ込みは日差しがおもいっきり当たって警戒心が強く成っていたのだろう?!やはりこの時間からはストラクチャーが有るか、樹か何かで日差しを遮っているポイントが良いと確信した!(当たり前だが?)


昔、源流のエサ釣りをしていた時に聞いた話を思い出した。
「針葉樹がかぶさっているポイントは良いサイズは付かない、広葉樹がかぶさっているポイントは虫が多く落ちるから良いサイズが付く」!!


良い事にこの渓流の回りは殆んどが手つかずの原生林!好きな要因の一つでも有る


この後もテンポ良く攻め上がって(阿部の熊よけの笛のリズムにのって)ポツポツ出るがサイズが伸びない、全て20cm前後!そのうちに二つ目の堰堤に到着。以前この堰堤下で友人が31cmのヤマメを釣った!私が左岸に阿部が右岸にキャスト、阿部ヒット!今度はチビイワナ、数少ない大場所なのにチビイワナのみ、ガッカリ…!!


二つ目の堰堤を超えた時点で釣果が阿部ヤマメ10本・イワナ2本!私がヤマメ6本・イワナ1本!ヤマメ狙いの釣行なので良いサイズが出ないのが不満だ。


上流を見ると以前と少し変わったポイントが有った。前は手前に水面に覆いかぶさるように樹が有り、その奥の右岸のエグレにヤマメが良く付いていた!
今回はその樹が流されたらしくキャストがしやすく成っていた。ラッキー(笑)!!
エグレの中に居る!?その少し下にも樹の根が水中に有り!魚の気配がプンプン(笑)
1キャスト目、上手くエグレぎりぎりにTy-rex7cmブルーバックが着水!リーリングの左手でミノーが水を噛む感覚を気にしながらトゥイッチング!!
あれ?エグレから魚のチェイスが無い!しかし、樹の根の下からヤマメ20cm位が少し反応して直ぐに戻って行った。「やっぱり居た」
そのヤマメを狙って2キャスト目!最初と同じ所に入れて、今度は樹の根のサイドでリズムを変えて少し強くアクションさせた瞬間!?樹の根の下から大きな影がルアーにバイトした!!「おぉ~デカイ!!」水面でローリングしている。「完全に尺上だぁ~」!!
ゆっくり寄せてネットに手を伸ばしたらネットが無い。忘れて来てしまった!「ガーン」
そこからは、20cm位な奴を狙ったら急に尺ヤマメが来たのでカナリ慌ててしまった。
(まだまだ修行が足りない)
そこで登場が、神様・仏様・阿部様!!
直ぐに来てくれて、掬ってくれた。
「やったぁ~」小渓流に小さな奇跡が起こった!!
しばし二人共、ヤマメに見惚れていた。ネットから出して計測すると32cm!!
本流ヤマメより痩せてはいるが、この渓流では納得のサイズだと思う。
それに本流では無く小渓流で尺ヤマメが釣れた事が凄く嬉しい!!
写真を数枚撮ってリリース!もとの隠れ家に元気に戻って行った。
その後二人でガッチリ握手!!それからは阿部が大半先行で釣り上がった。


しかし釣れるヤマメは全て20cm位、それに途中からイワナばかりに成ってしまった。
いつもなら退渓点まで8割位ヤマメが釣れるのに??
最後まで足跡が有ったので数日前の先行者に良型は抜かれてしまったのだろうか??
それでも最後の滝下で良型を狙ってキャスト、ガツンときたが尺イワナだった!!
時間は午後2時を回っていた!

 


最終釣果は阿部がヤマメ16本・私が12本!!良型は32cm1本のみ!!
(いま思えばカナリ貴重な1本がマグレ当たりしたものだ)
イワナは数えていないが結構釣れた。
今回は渇水の為、スパシンの出番は無かった。


また来年の釣行を期待して、その渓流をあとにした!



今年もこの渓流にヤマメ・イワナが居た事に感謝!!
この渓流のあまりいじられていない自然に感謝!!

車に乗ってから気づいたが、二人共少し熱中症気味に成っていた。
これから夏本番、水分補給はこまめに!!

(2011年7月)
ザウルス・アソシエイト 佐々木 肇




Angler Photoアングラー ザウルス・アソシエイト 佐々木 肇
仕事がら週一回の少ない釣行をベースに地元河川だけにとらわれず東北各県を精力的に駆け回る熱血アングラー。得意技はティーレックスでのトゥイッチング。めざすは東北4県制覇!主演DVD、雑誌での紹介などメディア出演も多数。


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