今回のお題は「夏の渓流をどうせめるか」。
正直この時期は無理な遠征はせず自分の住む宮城県仙台市周辺の渓流で軽く魚と戯れる程度の釣りが多いので今回は仙台市近郊河川の夏渓流攻略ということで話しを進めて行きたいと思う。
対象魚はイワナとヤマメ。河川によっては養殖場からの脱走ニジマスがこれに混じる。
魚のサイズはこの時期仙台市近郊の渓流でヤマメは30センチ、イワナは40センチあれば大物の部類に入るだろうか。
気になる魚影だが東北の近県河川に比べると薄い。
仙台市近郊は河川規模が小さい渓流が多いわりには地方都市ということでアングラーが多く、入れ替わり立ち代り入川する。
サイズだが割合にすると20センチ以下6割、30センチ以下3割、31センチ以上1割の割合だろうか。
自分が狙うのがもちろん31センチ以上の魚。激戦区でアングラーの罠を掻い潜って来た賢い老才魚だ。
状況・大雨の後など一時的に活性が上がる期間があるが「夏の渓流攻略」ということで気温30度以上の夏日が1週間以上続き河川が渇水していると想定。
河川選択・上流に行けば行くほど水温も冷たく魚の活性も上がると思うが水量が少なくなる分大きい魚の付けるフトコロが少なくなり小型魚が多くなる。
支流でもある程度水量のある大場所があるエリアを選択。
水量があるエリアの魚が簡単には昇れないような堰堤も狙い目。アユを食べている本流の大物という手もあるが今回は「夏の渓流」ということで除外。
時間帯・日の出から午前8時くらいまでの短期集中。
午前8時をすぎると一気に気温が上昇し汗がダラダラで釣りどころではなくなってくる。
さらにやっかいなのが大量のアブ。
奥羽山脈はアブが特に多く、気温上昇とともにまとわりつくアブの数が増え釣りどころではなくなってくる。
よって日が差して森からセミの大合唱が聞こえてきたら終了の合図でもある。
ポイント・渇水が続いているということで魚はある程度深みのあるエリアにいると想定。
基本自分は大物狙いなので大場所を集中攻撃。
豊富な酸素が供給される荒瀬が絡む大淵や消波ブロック周り、落ち込みの大きい堰堤が絡む区間を選択。
大場所でも水の動きのない場所や常に日が差している場所はポイント選択から除外。
気温上昇までと時間が限られているのでチャラ瀬など大物が定位できない水深の場所も基本パス。
アプローチ・基本は釣り上がり。
完全なアップ、アップクロスキャストでのアプローチとなる。ダウンでも釣れないわけではないが大物は落ち込みの白泡の下の一等地にいることが多いのでダウンでは狙いにくい。
狙う際の立ち位置も渇水と人的プレッシャーで普段より警戒心が高まっていると思うので普段の立ち位置の一歩後ろに立ったり、身を低くしてキャストするなどアプローチに気を使う。
ルアーは着水と同時に勝負が始まっているので水噛みのいいミノーが必須。
自分は小型のシンキングミノーが着水と同時に沈下しワンアクション目から水を噛んでくれ同じサイズのフローティングミノーより重さがあり使いやすいと思う。
自分の渓流における基本ルアーアクションは連続トゥイッチ。
リールを巻くのはアクションで出た糸フケを取るため。なのでリールを巻くスピードはポイントによって変わるのでこれ!というスピードはとくに無くこればかりはフィールドに通ってどのくらいの流速でどれくらいのリトリーブ速度がいいか自らの体で馴れるしかないと思う。
リトリーブコースもスレている大物ねらいなので1投目で反応してこないことが多い。
気になるポイントは立ち位置を変えたりルアーが流芯を横切る角度を変えてみたり色んな位置からのアプローチを試みる。
タックル・ロッドはTS50ULS-Tを主に使用。
仙台近郊の渓流では河川規模的にこのくらいの長さが最適。
トゥイッチンシリーズはファーストアクションでソフトテップはルアーにアクションがつけやすくボロンがコンポジットしているバットは不意の大物でも安心してやり取りできる。
実際自分はこのロッドで渓流域で数本サクラマスをキャッチしている。
仙台近郊以外の渓流へ行く際も自分はほとんどこのロッドを使用する。
リールは今現在シマノのC2000番クラスかカーディナル33を使用することが多い。
ラインはナイロンの5ポンドが基準。
ルアーのキャスト位置、ルアーのリトリーブコースの確認のため視認性のいいラインを使用。
渓流では基本直結で使用する。
ルアーはブラウニーシンキング5センチがお気に入り。
フローティングモデルに比べて飛距離が出て自量がある分ロッドアクションをつけやすい。
何よりバルサという素材がタフコンディションの中で魚を惹きつける何かを持っている気がする。
仙台近郊以外の東北の渓流でのイワナ・ヤマメ狙いでも8割ブラウニーシンキング5センチを使用する。
その他ブラウニーシンキングでは攻略不可能な深みも想定してCDレックス・スーパーシンキング5センチ、レックスディープ5センチなどもBOXに忍ばせておく。
ルアーカラーの基本はナチュラル系。
アユやヤマメカラーを多様する。
薄っすら濁りが入っている場合は金黒、金赤などの地味なゴールドベースがパターンにハマる場合がある。
奥の手としては自分が釣る分も減ってしまうのであまり公表したくないのだがド渇水・プレッシャーでスレいる魚にはブラック系が効くことが多々ある。
この場合のブラックとは背中など部分的なブラックではなく全体がブラックのルアー。
ザウルスのカラー名であればガンメタなど。
魚はいるはずなのにどうしても魚が出てこない状況で騙されたと思って使ってみてください。
それでは実釣検証しにフィールドへ行ってきます!!
(2011年7月)
ザウルス R&D スタッフ 粕谷 直行 |
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| | | アングラー ザウルス R&D スタッフ 粕谷 直行 | |
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| | トラウトのみに狙いを絞るエンスージアスト。中学生時代には小遣いを貯め、ザウルスのトラウトスピンとステラを購入。2時間以上の長距離もいとわずチャリンコで各河川に出没。豊富な情報量、情熱と行動力で日々、ビッグトラウトを追いかける。 | |
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