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ボロンと言う素材は曲がり、そして復元する。

ザウルス・トラウトスピン　2002年モデル

ザウルス・トラウトスピン　2008年モデル

ボロン素材のコンポジット手法を徹底的に見直し、ブランク径を約20%以上（当社比）絞り込み、細く、軽く、しなやかに強く作り上げた。

ボロン繊維は高強度、高弾性率を持ち、圧縮強度は引っ張り強度の2倍という他にない特長がある。
ボロン繊維はタングステン線を芯材にホウ素を化学蒸着させ製造される。
機械的特性に優れ、特に、圧縮強度が引張り強度の2倍。
耐久性が高く、コンポジット材として宇宙・航空機分野にまでその範囲はおよぶ。
ロッドのコンポジット材としてその反発力と高比重性を上手く引き出すことができれば、抜群の感度とバランスをもたらす。

確かに発達した現在の技術であればカーボンだけでも、アクションや感度は見事なまでに作り上げることが可能だと思う。
ザウルスが新トラウトスピンに求めたものは「細く、軽く、しなやかに強い」。
このハイレベルな要求を実現できるカーボンだけのロッドを、我々は見たことがない。

時代が変わってもザウルスのトラウトスピンは常にソフトティップ、ハードバット。
細くて軽いミノーをストレスなくキャストし、しかも老練なマスに確実に食い込ませるためのソフトなティップと粘りのあるベリーを生み出す中弾性カーボン。
カーボンだけで細く仕上げるとただ硬く、しかも弱くなりやすいバットをボロンで補強し、ここにも粘りとパワーを生み出す。
ボロンコンポジットの最適化により旧タイプに比べ直径を約20％絞り込み、実現したブレのない細く、しなやかに強いハードバット。
テストスタッフに「ロッドを通してミノーの泳ぎが見える」と言わしめたクラス最高の超高感度。
中弾性カーボンとボロンのコンポジットによる独特のパワーは復元力として生まれ変わり、キャスティング、アクション、ファイト、ランディング、全てのシーンで新しいトラウトスピンの個性を最大限に引き出す。
ボロンコンポジット・グラファイトロッドの理想形、上級鱒釣師たちの際限のない要求に応えるためのロッド作り。

新トラウトスピン創りは新たな挑戦の連続。

ザウルスがはじめたボロンを使った日本の、本流の、トラウトロッド創り。
あれから15年以上、今でも日本のトラウトロッドにはなぜボロンが使われるのか？
それは、「それが答えだから」、我々はそう確信している。

（#3）につづく

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