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SAURUS > エッセイ > 相原元司 > キャスティングで大型マーリンを釣るのは難しい。この難しさが燃えてくる
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ファイティング・ロッダーズ
相原 元司
ESSAY: Shuji aihara


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一度目のリザードアイランドでのトライはこのエッセイの2回目にご紹介した通りで、二度目は最高のシーズン、最高の潮廻り、最高のキャプテンの船をチャーターしたが4日間でワンキャスト、ノーバイトに終った。魚探で見るとマーリンは何匹も見えるのだがアップしてこない。世界一の釣り場に行ってもこのような事はある。やはり釣りである。良いときに行けば必ず釣れるというのであれば苦労はしない。そのような釣行が2度目であった。


2006年9月19日から22日までの4日間の釣行が3度目である。日本を発つ前にオーストラリアのトレードウインズの青柳さんに電話すると「海はドカドカですよ!」とのこと。
またあの山のようなうねりの中で釣りをするのだと思うと釣り場に行く前から憂鬱である。ライトタックルやフライフィッシングで釣りをやる場合は、なるべくなら「ナギ」の方が良い。
大シケの中でファイトするのはかなり無理があるが、このリザードでの釣りはこの時期は海が「シケ」ないとカジキがいてもアップしてこないそうだ。さらに、魚をかけてからも「シケ」てないと魚が深く潜ってしまいライトタックルには不向きであるそうだ。いやな釣りである。でも出ればすべて大型である。期待に胸は膨らむ。


初回の話に戻るが4日間で17匹出てきてサイズは350lb~1200lbUPであった。このとき初めて生きているグランダーのブラックマーリンを見た。 この時トビペンをキャストしたがグランダーはトビペンを無視して行ってしまったがその次のサイズの800lbはトビペンで追わせた。スーッと一定の速度で追ってきたがバイトはしなかった。

話を元に戻しましょう。

今回の釣行でケアンズに着くとトレードウインズの青柳さんが出迎えに来てくれた。一年ぶりの再会である。青柳さんのお宅にお邪魔してクックタウン行きの飛行機の時間までいろいろとカジキ釣り談議に花を咲かせた。時間が来てクックタウン行きの飛行場に向かい飛行機を待っている間に「この風じゃあ向こうは大荒れですよ」といやな事を青柳さんは口にする。
帰りにまた迎えに来てくれるのでしばしの別れである。ケアンズから約45分のフライトでクックタウンに着いた。港近くのホテルで一泊し次の朝、車で港に行くとバイキングⅡが港に泊まっている。 ビルビルソンとも一年ぶりの再会である。挨拶を少ししてすぐにクックタウン沖のリボンリーフへ向けて出発である。
風は相変わらず強く沖へ行くにしたがって波もどんどん高くなってくる。日本だと当然このような時は「シケ」と言われていて船は出さない。ビルも今日は風が強くて波が高いぞ。と言いながら船を操船している。案の定ポイントまで着きティージングしていると気持ちが悪くなってきた。船酔いである。立っていると気持ちが悪いのでソファーで横になりながらティーザーベイトを見ているが1時間流し、2時間流し、3時間4時間と流すが一向に魚が出てこない。夕方6 時近くまで流すが今日は一度もティーザーベイトに出なかった。


2日目はまずティーザーベイトの餌を釣るためにルアーを流すとサワラの類がすぐ釣れる。あまり大きいサイズであるとリリースするが、70cmくらいまでだとキープしてすぐにティーザーベイトを作りだす。数匹ティーザーベイトをキャッチしてからマーリンフィッシングに入る。130lbのトローリングタックルにティーザーベイトの70cmくらいのサワラを流しもう片方には40cmくらいのものを流してティージング開始である。開始して35分で 100lbクラスのブラックマーリンが出たがすぐに下ってしまう。次に2時間後にまた出たが10分くらいずっとティーザーを追ってくるがなかなか喰ってこない。手前までは来ずキャストできなかった。200lbクラスのブラックマーリンであった。その後は夕方まで流したがノーフィッシュであった。


次の朝タックルの準備をしていると、食事の残飯をデッキハンドが海へ捨てると、その残飯に魚が群がってきた。はじめはトロピカルフィッシュだったのだが次にアカマスやフエフキダイが現れてきた。以前もこのような事があったのだが釣り禁止区域だったので釣りはできなかった。この場所はどうかと聞くとOKと言う。そうなれば釣るしかない。
私のエッセイによく登場してくるファイティングロッターズの上村さんがビルにプレゼントした竿があり、その竿を借りて餌釣りをやる事にした。餌は食パンである。食パンを切ってチャミングすると底から魚がわいて来る。そこへパンをつけて流すとすぐに喰ってきた。60cm位のアカマスである。その魚をすぐにリリースしてまたパンを付けて流すとまたヒットである。
今度は60cm位のフエフキダイである。このフエフキとファイトしていると海底に見えていたサンゴが動いた。サンゴではなくハタであった。そのハタが針にかかっているフエフキに向かって大きな口を開けて突っ込んでくる。水面で暴れているフエフキめがけて突っ込んできてひと口でフエフキを飲み込んで行った。ドラグを「ギーギー」引き出して行きファイトしているとすっぽ抜けた。が、また喰ってきた。やり取りを続けている内に上がってきたのは推定30kgのハタであった。
そのあとにフライドチキンの餌で50 ~60cmのフエフキダイを6匹釣りグレートバリアリーフの朝の釣りは終了した。またカジキ釣りの朝の日課であるティーザー用のベイトを何匹か釣ってからまたカジキのティージングに入るがこの日は一日中何もなく終了した。


最終日はビルが早くからマーリンのティージングを行ってくれたがなかなかマーリンがあらわれずに出たのは3時30分にティーザーに出てティーザーを喰って行ってしまったこの100lbクラスのブラックマーリン1回に終った。


今回4日間で3匹ティーザーに出たがキャスティングできる所までは寄らずにノーキャストに終った。3度目のリザードであったが、なかなかキャスティングで大型マーリンを釣るのは難しい。
この難しさが燃えてくる。
また次の機会を作って、大型マーリンをプラグキャスティングで仕留めようと思う。


相原 元司





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