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SAURUS > エッセイ > 相原元司 > 大物を確実に手にするための、ラインシステム
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ファイティング・ロッダーズ
相原 元司
ESSAY: Shuji aihara


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スズキにラインシステムなど必要無いと思うアングラーもいると思う。


確かに2lb.、4lb.の直結でも釣れる場合もあると思うが、直結で毎回釣っていると思わぬ大物にラインを引き出された時にアクシデントが起きることがある。
ストラクチャーに付いている牡蠣殻やテトラ、岩などに擦れてラインを切られる場合。
キャストしている時に知らず知らずの内にルアーアイのノットがいろいろなものにあたっていて弱くなっている場合。
大物のエラ洗いでラインがエラ蓋の中に入り切られたりする場合、などである。


そのようなアクシデントを極力、回避するために、スズキでもラインシステムを使う事を私は勧める。
私のヨルマルハンティングでは大型プラグを使うので、太いショックリーダーやファイティングリーダーを付けても全くと言っていいほどルアーの動きに影響はない。 あともう一つ、完璧なラインシステムを組むと言う事はラインの強度を最大限に生かす事ができ、根がかりした時のルアーの回収率が一段と高くなるという効果もある。


昔、友人と一晩中ヨルマルを狙っている時、私はベイトタックル、友人はスピニングタックルでスズキを狙っていた。
私はライントラブルゼロで、友人は何度かライントラブルがありその度にラインシステムを組み直していた。その夜は2人ともまったくアタリもなく、もう少しで夜があけるという時間に友人がまたライントラブルでラインシステムを組み直そうとしていたが、彼は「もう今日は終わりだから直結でいいや」と言いながらルアーを結んでキャストを始めた。
私と並んでキャストしていると、私に「コツコツ」とスズキのアタリがきた。「喰ったぞ~」と私が叫ぶのとほとんど同時に彼も「来たー」と叫んだ。


私がファイトしているすぐ横で彼の掛けた大スズキが大口をあけてエラ洗いをした瞬間、「はぁ~」と彼がため息を漏らした。エラ蓋で16lb.ラインを一発で切られてしまったのである。彼は夜中、何度もラインスシテムを組み直していたのに、その時に限って「もう少しで終わりだから」と、ラインシステムを組まなかった事で大物を手にする事ができなかった。


ヨルマルハンティングはいつ大物がヒットするか分からない釣りである。夜が明けてしまう最後の一投まで気が抜けないのである。
この時私がキャッチ&リリースしたスズキは、JGFAスズキショアーの部4lb.ラインクラスレコードフィッシュとなった。
91cm、6.4kg。
1990年12月29日午前4時20分の出来事であった。



■ヨルマル・ラインシステム(IGFAルール)の概要と、その拡大写真









相原 元司






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