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SAURUS > エッセイ > 山田周治 > フナ・モロコの卵守れ ヨシ群落へ水路計画 琵琶湖
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Tokyo Rod & Gun Club
山田 周治
ESSAY: Shuji Yamada


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2006年1月26日付のasahi.comにこんなタイトルのニュースが出ていました。ちょっと長いけれど、全文を紹介します。



外来魚の食害や環境悪化などによって激減している琵琶湖の在来魚の産卵場所、ヨシ群落の水位を保ち、卵や稚魚が干からびるのを防ぐための取り組みを、国土交通省琵琶湖河川事務所などが始める。琵琶湖へ注ぐ小川をせき止め、ヨシ群落へと迂回させて水を引く計画だ。専門家は「効果がすぐ出るかどうか分からないが、治水当局が生態系の保全に乗り出すのは一歩前進だ」としている。
琵琶湖周辺での洪水を防ぐため、同事務所は92年以降、琵琶湖から流れ出る勢田川の洗堰(あらいぜき)(大津市)を操作し、6月16日~10月15日には琵琶湖の推移を基準より20~30センチ下げている。このため在来魚の卵や稚魚が干上がり、大量に死んでいると専門家から指摘されてきた。
そこで同事務所は、ニゴロブナやホンモロコなど琵琶湖固有主の産卵期である夏に、最大の産卵場の一つとされる滋賀県高島市新旭町針江地区湖岸のヨシ群落(49ヘクタール)の一部に給水することを計画した。
同事務所によると、幅数メートルの小川の、河口から約100メートルさかのぼった地点に、地元NPOや両氏らと協力して今年中に幅5メートル、高さ1メートルの鉄製の堰を設置。そのすぐ上流からバイパス水路を2本引き、産卵のピークである5月10日~8月31日に、ヨシ群落約2ヘクタールへ水を引く。07年までに実施し、在来魚の産卵と生育の状況を調査するという。
県琵琶湖・環境科学研究センター(大津市)の西野麻知子総括研究員(陸水動物学)は「洪水防止と魚が産卵できる環境整備を両立するための一つの方策だ。治水か生態系保全かの対立に陥りがちだった図式から一歩踏み出したのではないか」としている。
(2006/1/26 asahi.com より引用)



どうです。ちょっと衝撃的な情報だよね、これは。

 つまりいままで14年も、琵琶湖全体の浅瀬の小魚達の楽園が干上がって、膨大な量の卵や稚魚が死んできた、ということではないか。それを、国土交通省も県も、漁師達も、ずうっと見てみぬ振りを続けてきたということではないか。
 いや、今回の水路の話だって、たった1箇所だけに過ぎないのだ。つまり、卵と稚魚に対する殺戮は、それ以外の浅瀬全域で続くということですよ。

 そういえば、たしか、琵琶湖の在来魚の漁獲量が激減したのは、1992~3年あたりからではなかったかしら。

 だからって、バスの食害がない、バスは無罪だ、などという気は、もちろんないけれど・・・・。


山田 周治






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